
普段、何気なく食べているパンやお菓子などに使われているベーキングパウダー。
そのままで食べるものではなく特に味を感じることはないので意識しませんが、商品の原材料名を確認すると「ベーキングパウダー」又は「BP」と記載され、多くのものに使用されています。
お菓子作りにはよく使われているものですが、醤油や塩のように料理に頻繁に使うものではないため、突然お菓子を作りたい気分になったとき家に無いこともありますよね。
そんな困ったときにベーキングパウダーの代用品をご紹介します。
ベーキングパウダーの役割とは?
ベーキングパウダーは「膨らし粉」とも呼ばれ、ふんわり仕上げる役割をもっています。
主成分は重曹でできており、水を加えることにより二酸化炭素が発生。さらに熱を加えることで二酸化炭素がどんどん発生し生地が膨らむという原理です。
パンやお菓子をふっくらとおいしく作るためには欠かせないアイテムになります。
ベーキングパウダーの代用はこの5つにおまかせ!
ベーキングパウダーの代用になるものは幅広いので、これからご紹介するうちのどれかはご家庭には必ずあるはずです。
味も見た目も代用するものによって変わってくるので面白いですよ!
【ベーキングパウダーの代用品①】重曹
膨らませるといえば重曹が思いつきます。
実はベーキングパウダーの成分には重曹も含まれています。重曹をベースに、コーンスターチなどを加えて作られたものがベーキングパウダーなのです。
そのため重曹はベーキングパウダーの代用にはぴったりなアイテムです。
チョコクランベリーマフィン
ベーキングパウダーを切らしてしまって食用重曹で代用したのだけれど、良い感じのどっしりホロッと感でた
ちなみに重曹はBPの半分の量で代用可ですが、BPのような柔らかい軽さはでないのでつくるものに合わせてね pic.twitter.com/KTuNuMC4X7
— ルシュカ/LUSCHKA (@luschka_nico) 2018年8月19日
特に和菓子を作るときにはおすすめ。きちんと食用の重曹で、キメの細かい粒子の揃ったものだと味も整いやすいのでなおいいですね。
特にどら焼きなどの和菓子を作るときの代用に向いています。
【ベーキングパウダーの代用品②】ドライイースト
ドライイーストは酵母菌という微生物の活動を止め、乾燥させたものです。
主にパンを作るときなどに使います。
ドライイーストを使うと、ベーキングパウダーよりもモチモチとした弾力のある食感になるのが特徴です。
完熟バナナで
*チョコバナナマフィン
*カラメルバナナマフィンバナナパウンドを作ろうとしたらベーキングパウダー切らしてた😱
ドライイースト代用でマフィンに変更✨#お菓子作り好きな人と繋がりたい#cotta pic.twitter.com/RFI98uDQU4— *AyaTaka* (@cooking_n_eat) 2017年4月29日
小麦粉だけでなく強力粉でも膨らませる力があるので、サクサクしたクッキーなどを作るときよりパンや肉まんなどを作るときにおすすめです。
【ベーキングパウダーの代用品③】ホットケーキミックス
手軽に作りたいときにはホットケーキミックスが便利です。
すでに小麦粉・ベーキングパウダー・砂糖などが入っているため別でベーキングパウダーを用意する必要がないため簡単にお菓子作りができます。
ホットケーキはもちろん、クッキーやドーナツなどいろいろなお菓子作りにすぐにチャレンジできます。
【ベーキングパウダーの代用品④】メレンゲ(卵白)
フワフワに仕上がるメレンゲはシフォンケーキなどを作るときにおすすめ。
角が立ち、逆さまにしても落ちないほどしっかり泡立てて使いましょう。
材料に混ぜ込むときには泡を潰さないように軽く混ぜ合わせるのがポイント。自然素材で体にもやさしいところがいいですね。
冷凍した卵白を使ってメレンゲを作ると早めに泡立つので試してみてください。
砂糖を入れて泡立てるとよりキレイに仕上がります。
【ベーキングパウダーの代用品⑤】生おから
生おからがあれば砂糖などのお好みの味を加えるだけで簡単お菓子が作れます。
さらに卵を加えるとフワフワの蒸しケーキやクッキーやドーナツなど素朴なお菓子の出来上がりです。
カロリーが低めなのにボリュームがでるので、たくさん食べたいときにおすすめです。
ベーキングパウダーの代用にはできないもの!
①片栗粉
片栗粉は見た目がベーキングパウダーと似ていることから代用できそうな気持ちになるのですが、実は代用はできません。
片栗粉の主成分はデンプンのため、ハンバーグやギョウザを作るときのつなぎには適していますが、膨らませる役割は持っていません。
②コーンスターチ
また、トウモロコシによるデンプンからできているコーンスターチについても同様で、ベーキングパウダーの代用にはなりません。
ベーキングパウダーの成分にはコーンスターチも含まれる場合が多いですが、役割は保存中にガスを発生させないようにするための遮断剤なので、コーンスターチのみで膨らませることはできません。
片栗粉やコーンスターチを入れてもフワフワになることは期待できないのでご注意ください。
ベーキングパウダーの代用品を用いるときの注意点
ここからは先ほどご紹介した5つの代用品を使用する際の注意点はこちら。
①重曹は大量には使わない
ベーキングパウダーの成分には重曹も含まれますが、全体の5分の1程度しか重曹は入っていません。
そのため、レシピのベーキングパウダーと同量の重曹を入れてしまうと、およそ5倍の重曹を使って作ることになるのです。
そうすると重曹がもつ苦みや臭いが発生して、せっかくのお菓子が独特の味になってしまいます。味だけでなく重曹には黄色く変色させるという特徴があるので、白く仕上げたいものには向きません。
重曹をベーキングパウダーの代用として使う際には入れる量に気を付けましょう。
レシピのベーキングパウダーの半量くらいまでにとどめておくと安心です。
ココアなど風味や色の濃いものを使用すると、苦みや色の変色があまり目立たなくなります。
②ドライイーストの膨張には時間がかかる
ベーキングパウダーは水と熱を加えるだけですばやく膨らみますが、ドライイーストは膨らみ始めるまでに時間がかかります。
イースト菌は時間をかけて発酵し、ゆっくりと炭酸ガスを発生させて膨らませていくので生地を寝かせなければいけません。
時間にゆとりがあるときに使うことをおすすめします。
③ホットケーキミックスの味
手軽さゆえに何を作っても変わり映えのない味になりやすいです。
チョコレートやココアなどを使ってアレンジするのがいいかもしれません。
最初から砂糖も配合されているので甘さの調節がきかないので糖分を控えたいときには不向きです。
アレルギー物質が入っている場合が多いので、アレルギーをお持ちの方は注意が必要です。
④メレンゲを作る労力
電動の泡だて器があればいいのですが、手で泡立てるには時間と労力がかかります。
混ぜ込むときにコツが必要なので上手に膨らませるのが難しく、なかなか期待通りの仕上がりにはなりにくいです。
上手くいけばとても上品なお菓子ができあがります。
⑤生おからは長期保存に向かない
傷みやすく長期保存が難しい食材です。
保存をするためには少しずつ冷凍をするなど、使いやすい工夫が必要です。
いろいろ注意点はありますが、気を付けながら代用することでベーキングパウダーがなくても十分おいしいお菓子が作れます。
それぞれの特徴をいかして味や食感を楽しんでくださいね。
まとめ
まとめ
✔ ベーキングパウダーの代用にはこの5つがおすすめ
【重曹・ドライイースト・ホットケーキミックス・メレンゲ・生おから】
✔ 片栗粉とコーンスターチはベーキングパウダーの代用にはならない
✔ それぞれの代用品には注意点はあるが、気を付けながら代用することで問題なくベーキングパウダーの代用品となる。