中華料理によく使われる調味料、甜麵醬(テンメンジャン)。
なかなか一般家庭では頻繁に使うものじゃないですよね。
でも、たまにやってくる甜麵醬の出番…そんな時はどうしたらよいのでしょうか?
普段使わないのであれば、新しく買うのはもったいない…。かといって、必要なときに、「ない」では困ります。
今回は、そんな困ったときに役立つ『甜麵醬の代用品』についてご紹介します。
目次
甜麵醬は中華で用いる「赤味噌」のこと!
(甜麺醤(テンメンジャン) 出典:Wikipedia)
甜麵醬とは、中華料理に使われる調味料の一つ。別名を「中華甘味噌」といい、甘さとコクが特徴の味噌になります。
色は「黒っぽい赤」という感じ。味は全くの別物ではありますが、日本でいう「赤味噌」「八丁味噌」などと似通った色合いをしています。
作り方は、時代と共に変化を遂げていており、以前は小麦と塩や麹を発酵させて作られたものが主流でしたが、最近では、大豆を発酵させて作られているものが多くなってきているようです。
食べ方は、そのままでも加熱してもおいしく食べられます。
豆板醤と合わせて使われることも多い調味料なので、なかには「甜麵醬は辛い調味料」と勘違いされている人もいるかもしれませんが、辛いと感じたのであれば、それは甜麵醬ではなく豆板醤の辛みによるもの。
甜麵醬は、甘い味噌なので辛くはありません。
代表的な料理には、回鍋肉や麻婆豆腐、北京ダック(添えられている)などがあります。
甜麺醤(テンメンジャン)の代用品はこの6つがおすすめ!
代用品として「味噌」は必須アイテム !
甜麵醬が味噌なので、使う材料に味噌は必須。
味噌はできれば赤味噌がお勧めですが(甜麵醬の味に近くなるので)、なければ普通の味噌でも大丈夫です。
ただ、味噌にも甘口などいろいろなタイプがあります。甘口の味噌なら砂糖を減らすなど、調味料の量は味噌に合わせて調節してください。
それでは、ここからは甜麵醬の代替品をご紹介します。
【甜麵醬の代用品①】味噌+醤油+砂糖+ごま油
【材料と分量】
✔ 味噌大さじ1
✔ 醤油小さじ1/2
✔ 砂糖小さじ1/2
✔ ごま油1滴
作り方
小鍋に材料を全て入れて、トロっとなるまで弱火で煮ていけば(20分ぐらい)完成。
味噌の中に醤油と砂糖で甘辛さを加えます。ごま油は香りづけとしてちょっとだけ入れましょう。
たったこれだけではありますが、普通の味噌が甘辛い甜麵醬風に仕上がります。
【甜麵醬の代用品②】水+味噌+酒+砂糖+醤油
【材料と分量】
✔ 水150㏄
✔ 味噌100g
✔ 酒80㏄
✔ 砂糖60g
✔ 醤油大さじ1
作り方
小鍋に材料を全て入れて、トロっとなるまで弱火で煮ていけば(20分ぐらい)完成。
代替品1と似ていますが、ちょっとだけ材料が異なります。
しかし、手順は一緒でとっても簡単です。
分量には記載しませんでしたが、できれば、最後にごま油をちょっと入れると風味がまた変わります。より甜麵醬に近くなりますので、是非試してみてください。
【甜麵醬の代用品③】味噌+砂糖
【材料と分量】
✔ 味噌:砂糖=2:1
作り方
小鍋に材料を全て入れて、トロっとなるまで弱火で煮ていけば(20分ぐらい)完成。
甜麵醬が甘い味噌なのならば、要は、味噌に砂糖を足せばいいのではないか…ということで、ここまで簡単になりました。
朝ご飯は麻婆茄子丼。
テンメンジャンが無かったから八丁味噌+砂糖で代用。
頂きます、ご馳走様でした。さて、お仕事開始です。 pic.twitter.com/6DLzzgsZwW
— やまざきうなむー (@unamuu2014) 2018年4月23日
甜麵醬には程遠いように思われますが、調理用としてではなく、野菜に付けて食べることでおいしく食べられます。
【甜麵醬の代用品④】味噌+はちみつ
【材料と分量】
✔ 味噌:はちみつ=2:1
作り方
小鍋に材料を全て入れて、トロっとなるまで弱火で煮ていけば(20分ぐらい)完成。
はちみつで甘味を足すと、砂糖で混ぜたときよりもマイルドな味わいになってくれます。
どちらがいいかはお好み次第ではありますが、甘味の質が変わってとてもおいしいです。
【甜麵醬の代用品⑤】味噌+みりん
【材料と分量】
✔ 味噌:みりん=2:1
作り方
小鍋に材料を全て入れて、トロっとなるまで弱火で煮ていけば(20分ぐらい)完成。
みりんだと少し水っぽいというか、緩い感じになります。
様子を見ながら分量を調節してください。
【甜麵醬の代用品⑥】味噌のみ
「いろいろ合わせて作るのは、めんどうくさい!」という人は、もういっそのこと、そのまんま日本の味噌を代替品としてしまいましょう。
甜麵醬とでは全くの別物ではありますが、日本の味噌は甘めに作られているものが多いので、何もしなくても十分おいしく食べられます。
「代用品①、代用品②」は調理用としても使えますが、代用品③以降は調理用としてではなく、野菜などにそのまま付けて食べるような食べ方がお勧めです。
甜麺醤(テンメンジャン)の代用品に向かないもの
中華料理の調味料には、他にもよく聞く調味料で豆板醤やコチュジャンなどがあります。
甜麵醬と一緒に調理されることも多いので、何となく「甜麵醬の代わりをしてくれるのではないか?」と思ってしまいますが、これらは甜麵醬の代用品には向きません。
①コチュジャン
「コチュ→唐辛子」「ジャン→味噌」という意味。
別名「唐辛子味噌」ともいいます。
コチュジャンは、唐辛子・米・麹などから作られている発酵食品で、甘味・コクと共に辛みを持っている調味料です。
主に韓国で使われている調味料で、代表的な料理にはビビンバやチゲ鍋などがあります。
甜麵醬が甘味噌なのに対し、コチュジャンは甘辛味噌ということになります。
甘味のある味噌ではあるものの、共に辛みも持ち合わせているので、甜麵醬の代用として使うのは難しいでしょう。
②豆板醤
豆板醤もまた、甜麵醬同様に中華料理には欠かせない調味料です。
唐辛子やソラマメなどを主原料としたピリッと辛みのある調味料で、代表的な料理には麻婆豆腐やタンタンメンなどがあります。
ほんのちょっとの量でも辛みが強いので、これのみで味付けするのではなく甜麵醬のような辛みのない甘味のある調味料と一緒に調理することが多いです。
つまり、甜麵醬の代用としては不可。
原材料が原材料だけに甘みはありません。辛みだけなので甜麵醬の代わりはできません。
このように、豆板醤とコチュジャンはどちらも辛みがある調味料です。
コチュジャンも豆板醤も甜麵醬の代替品にはなりません。
まとめ
まとめ
✔ 甜麵醬とは中華料理で使われる甘味噌のこと。
✔ 甜麵醬の代用品は以下のものがある。
【味噌+醤油+砂糖+ごま油、水+味噌+酒+砂糖+醤油、味噌+砂糖、味噌+はちみつ、味噌+みりん、味噌のみ】
✔ コチュジャンと豆板醤は甜麵醬の代用品にはならない。