コンタクトは便利な反面乾燥や花粉の時期には目がゴロゴロしがち。
「職場や外出先でコンタクトを外したいな・・・」と思う人も多いはずです。
また、急なお泊りなどで「保存液を忘れてきた!」という経験もあるのではないでしょうか?
そこで今回は、そんな困ったときに役立つ『ソフトコンタクトの保存液の代用品』についてご紹介します。
目次
ソフトコンタクトの保存液はどんなもの?
(コンタクトレンズ 出典:Wikipedia)
一見ただの水にしか見えない保存液ですが、日常的に何気なく使っているとどういった役割を持っているのか、理解している人はあまりいないのではないでしょうか。
ドラッグストアなどで販売されているコンタクトの保存液のほとんどが「MPS(マルチパーパスソリューション)」というものになります。
これは、洗浄、すすぎ、消毒、保存というコンタクトにとって大事なケアを全て1つの液で済ませる事ができるという大変便利なものです。
その中でも一番大切なのは「消毒」なのです。
ソフトコンタクトレンズは水分を含んでいるので雑菌が繁殖しやすいものです。
そのため外す度にしっかりと消毒をしてから保存しなければ目が炎症を起こしてしまう原因になってしまいます。
当たり前ではありますが、コンタクトは外す度にしっかりと消毒、洗浄することが大切です。
しかし、どうしてもコンタクトを外したいことがあるかもしれません。
ソフトコンタクトレンズの保存液の代用品はこの3つ!
【ソフトコンタクトレンズの保存液の代用品①】生理食塩水
(生理食塩水 出典:Wikipedia)
もし近くにペットボトルの水と食塩があれば緊急用の生理食塩水を作ることができます。
【用意するもの】
✔ 水(未開封のミネラルウォーター)500ml
✔ 食塩4.5g
手順
- ペットボトルに食塩を入れよく振り混ぜれば完成です。
- 容器に移しコンタクトを入れましょう。
【注意点】
※食塩を入れた後しっかりと混ざるように振るようにしてください。
※生理食塩水はコンタクトの消毒効果は全くありませんので、緊急で生理食塩水で保存した後はしっかりと洗浄・消毒を行ってから装着してください。
※日常的にこの代用品を使用するとコンタクトが変形してしまう可能性が非常に高いですので、あくまで緊急時用として使用してください。
当直の時コンタクトの保存液を忘れたら、やむなく病棟から生食20mlを貰って代わりに使っている。 pic.twitter.com/r1FQugoWEf
— 総合外科医 Dr.T (@surgeon_DrT) 2018年10月20日
【ソフトコンタクトレンズの保存液の代用品②】 精製水
ドラッグストアで販売されている精製水は安価でありながら肌にとても優しいので、化粧水を手作りするために購入している人もいると思います。
そんな精製水は緊急用であれば保存液の代用品として活用することができます。
精製水はその名の通り精製されている水ですので微生物などが取り除かれた水です。
何か特殊な成分が入っているわけでもない「ただの水」ですので、コンタクトの保存液のような洗浄効果や消毒効果は一切ありません。
精製水の用途として「コンタクトレンズの洗浄剤・保存剤の調整に用いる」と書いてあることで保存液にしていい!と思われる人もいるかもしれません。
しかし、これは「粉末状の保存液を溶かす際に使用する」という意味ですので勘違いしないようにしてください。
また、こちらも長時間や日常的に精製水のみでの保存を続けると変形や雑菌の繁殖に繋がりますので、あくまで数時間程度の緊急用の代用品として使う必要があります。
【ソフトコンタクトレンズの保存液の代用品③】 目薬
目の乾燥を潤すために誰もが使用する目薬は薬用など様々なものがありますが、目をすっきりとさせてくれるクールタイプなどの目薬などはコンタクトの相性がとても悪く、化学反応を起こしてコンタクトが変形してしまったり硬くなってしまいます。
もし、どうしても目薬をコンタクトの保存液の代用として使わなければならない場合は「涙液タイプ」の目薬であれば数時間程度であれば保存することが可能です。
また、目薬の中に含まれている防腐剤もコンタクトにはよくないものですので防腐剤の入っていない目薬を使うようにしましょう。
今回のお泊りセット完璧ー♡とか思ったら肝心のもの忘れたよ。コンタクトの保存液。明日までは目薬で代用しよう。 pic.twitter.com/LnfF1nnplF
— な (@nnatsu3_3) 2016年3月23日
保存液の代用品としてお勧めできないもの
保存液の代用品としていくつかご紹介しましたが、ここでは絶対にやってはいけない保存液の代用品をご紹介します。
結論から申しますと・・・・
「水道水」での保存です。
ついついペットボトルの水や水道水をコップに入れてコンタクトを保存してしまいそうになりますが・・・
水道水は特にコンタクトが変形してしまう可能性がかなり高いですので、保存はもちろんのこと洗うだけでも変形してコンタクトが硬くなってしまいます。
また、目の炎症の原因になる微生物が繁殖してしまうため絶対にやってはいけません。
つけたまま過ごすのも1つの策
目がゴロゴロするなどの不具合ではなく寝る前などに保存液がなくて困っている場合、
保存液を手に入れることができる時間までそのままつけておくというのも1つの方法です。
しかし、これは推奨されていることでは決してありません。
目がかなり乾燥してしまう上に炎症が起きる可能性もありますので自己責任になります。
諦めて破棄することも大切
2ウィークやマンスリーなどのコンタクトは長く使える分期限内に捨てるのは抵抗があるかと思います。
しかし、代用品を使って万が一コンタクトや目に何かしらの不具合が起きてしまうくらいなら潔く破棄してしまうのも1つの方法ではあります。
また、期限が長いため捨てることに抵抗がある場合はワンデーに変えることで気軽に破棄することができます・
保存液がなくても捨てるだけですのでいつでも衛生的にコンタクトを装着することができます。
できる限り保存液は絶やさないようにしよう!
代用品はあるもののコンタクトがダメになってしまったり、消毒せずにそのまま使うと目が炎症を起こしてしまったりとリスクがあります。
そのため、できることならば常に保存液を絶やさない状態を保つことが望ましいです。
100均で小さなボトル容器を購入して保存液を入れて持ち歩くなど外出先でも使えるようにしておくことでコンタクトを長く使うことができます。
まとめ
まとめ
✔ 保存液の代用品は全て緊急時のみ使う方がいい。
✔ コンタクトが変形したり硬くなってしまう可能性がある。
✔ 水道水での保存は絶対にしてはいけない。
✔ 代用品を使った後はつける前にしっかりと消毒をしてから装着する。
✔ 少なからずリスクがあることを理解する必要がある。
✔ 潔く破棄することも大切である。