何だかこの頃オーディオの音質が悪い、スマホの充電がうまくできない、そんな接触不良の解消に大活躍する「接点復活剤」。
一つあればもちろん便利ですが、身近にあるもので代用できると嬉しいですよね。
そこで今回は、『接点復活剤の代用品』をご紹介いたします。
目次
接点復活剤の成分や役割とは?
さて、ではまず接点復活剤について見ていきましょう。
接点復活剤は、端子や金属の潤滑油の役目を果たし、接触不良を解消します。
主成分は鉱物油などの油と溶剤、防錆剤です。
接触不良の原因となる端子の金属表面の汚れを溶剤で取り除き、防錆剤で錆を予防しつつ、電気の流れを妨げないように膜をはり、保護します。
上記の役割、全てをカバーできる代用品があれば良いですが、なかなか難しいため、今回は「接触不良の改善」に使える代用品を挙げていきたいと思います。
接点復活剤の代用品&代替案はこの8つがおすすめ!
①マイクロファイバークロスで磨く
メガネ拭きなどにも使われるマイクロファイバークロスは、超極細繊維で汚れを絡めとります。
汚れが軽度の場合、このマイクロファイバークロスで端子を拭くことで、電気の流れを妨げている汚れや油膜を取り除くことができます。
【用意するもの】
✔ マイクロファイバークロス
手順
マイクロファイバークロスで端子を拭き、何度か抜き差しして接触を確認しましょう。
②シルバー磨きクロスで磨く
マイクロファイバークロス同様、研磨剤の含まれたシルバー磨きクロスでも接触不良を改善することができます。
【用意するもの】
✔ シルバー磨きクロス
手順
シルバー磨きクロスで端子を拭き、何度か抜き差しを繰り返して接触を確認しましょう。
③歯磨き粉で端子を磨く
研磨剤が含まれる歯磨き粉で端子を磨き、汚れを落とすことで接触不良を改善することができます。
【用意するもの】
✔ 歯磨き粉
✔ 綿棒2本
手順
- 綿棒1本の先に歯磨き粉をつけ、端子を擦ります。
- もう1本の綿棒で歯磨き粉をしっかり拭き取ります。※十分に拭き取れたか不安な場合、綿棒の先に無水エタノールを染み込ませて擦りましょう。
- 何度か抜き差しし、接触を確認しましょう。
④鉛筆で端子を擦る
鉛筆の芯は、黒鉛と粘土から出来ています。
黒鉛は非常に電気を通しやすく、粘土は細かい研磨作業に使われます。
端子を鉛筆の芯で擦ることで汚れが落ち、芯の粉が端子についた傷の凹凸を埋めるように入り込みます。
つまり、汚れを落とし傷を修復しながら電気を流れやすくしてくれるのです。
【用意するもの】
✔ 鉛筆(HB前後)
手順
- 端子を鉛筆の先で擦ります。
- 何度か抜き差しし、接触を確認しましょう。
- 1〜2を何セットか繰り返します。
⑤無水エタノールを使う
無水エタノールは有機溶剤の一種で、金属表面についた汚れを落としてくれます。
消毒用エタノールには水分が含まれており、錆の原因となりますので必ず無水のものを使うようにしましょう。
【用意するもの】
✔ 無水エタノール
✔ 綿棒
手順
- 無水エタノールを綿棒の先に染み込ませて、端子を擦り汚れを落とします。
- 何度か抜き差しし、接触を確認しましょう。
⑥除光液を使う
除光液にはアセトンという有機溶剤が含まれており、金属表面についた汚れを溶かして落としてくれます。
【用意するもの】
✔ 除光液(アセトン含有のもの)
✔ 綿棒
手順
- 綿棒の先に除光液を染み込ませて、端子を擦ります。
- 何度か抜き差しを繰り返し、接触を確認しましょう。
⑦KURE556を使う
KURE556は、電気接点の洗浄や防錆用に使われており、主成分は接点復活剤とほぼ同じです。
KUREの公式サイトでは、接点復活剤として使うこともできますが、専用のものがおすすめな旨が書かれています。
なぜなら、556にはプラスチックなどを溶かす性質があり、金属以外には使用できないからです。
また、ホコリを吸着するため、使用後はしっかりと拭き取らないと更なる接触不良の原因となります。
その二点を注意しながら使いましょう。
【用意するもの】
✔ KURE556
✔ 綿棒2本
手順
- KURE556を綿棒1本の先に染み込ませ、接点に塗ります。
※金属面以外に触れないよう慎重におこないましょう。 - 塗り込ませたら、もう一本の綿棒でしっかり拭き取ります。
- 拭き取りを終えたら抜き差しして接触を確認しましょう。
⑧パーツクリーナーを使う
自転車やバイク、車のブレーキやパーツなどの洗浄に使うパーツクリーナーも、接点復活剤の代用品として使うことができます。
ただし、556同様プラスチックやゴムを溶かす成分が含まれているものも多く、使用の際は注意が必要です。
【用意するもの】
✔ パーツクリーナー
✔ 綿棒
手順
- 綿棒の先にパーツクリーナーを染み込ませて、接点を擦ります。
※金属面以外に触れないよう慎重におこないましょう。 - 汚れが落ちたのを確認し、抜き差しして接触を確認しましょう。
通常の綿棒では接点に入らない場合や、端子に凹凸がある場合は、ベビー綿棒がおススメです。
こんな時にも!接点復活剤活用術
さて、接点復活剤の代用品や代替案をご紹介してきましたが、最後に日常の中で接点復活剤が活躍する場面を挙げていきたいと思います。
接点復活剤が活躍する場面
- イヤホンやオーディオスピーカーなどの音が不安定、ノイズが聞こえる
- スマホの充電ケーブルを差しても充電されない
- 中古で買ったレトロゲームのカセットが動かない
- SDカードやUSBスティックが読み込めない
- テレビのリモコンを押しているのにチャンネルがなかなか変わらない
どれも「あるある!」と身近な現象ですよね。
壊れたから買い換えよう、と思う前に一度、試してみてくださいね。
まとめ
まとめ
✔ 接点復活剤は電気の接点の汚れを落とし、錆を防止し保護する。
✔ 接続端子の汚れが軽い場合、メガネクリーナーやシルバー磨きクロスで拭くと良い。
✔ 無水エタノールや除光液を綿棒につけて代用できる。
✔ 556やパーツクリーナーも代用可能だが、金属部以外に触れないよう注意が必要。
いかがでしたでしょうか?
気付くと身の回りは電子機器ばかりで、どれも不具合が出ると困るものばかりです。