煮物を作るときに使う落とし蓋。
レシピにもよく「落し蓋をしてコトコト煮る」なんて書いてありますよね。
必要なのかどうかもよく分からず、「レシピにあるから使っている」なんて人もいれば、「仕上がりに大差ないだろうから使っていない」という人もいるでしょう。いったいどんな役割があるのでしょうか?
また、「家に落とし蓋がない!」とお困りの方も多くいらっしゃると思います。
今回は、そんな困ったときに役立つ落とし蓋の代用品とや必要性についてご紹介していきます!
目次
落し蓋の役割とは?
落し蓋は「必ずしないといけない」というわけではありません。
ただ、落し蓋をすると以下のようなメリットがあります。
①時短&節約
落し蓋をすることによって起こる対流を利用して、煮込み時間を短縮、また少ない調味料で材料全体に味をじっくり沁み込ませることができます。
強火にすれば対流は激しく、弱火にすれば対流は緩やかに速度を変えます。
煮物など、材料にじっくり味をしみ込ませたいときは、弱火にして対流の速度を緩めましょう。
②煮崩れ防止
落し蓋をしないで煮込むと、煮汁の中で食材が踊ってしまいます。そうなると、食材同士がぶつかって煮崩れを起こしてしまうので、できあがりが悪くなってしまいます。
落し蓋は食材のすぐ上に置くような形で蓋をすることになるので、食材の無駄な踊りを防止して煮崩れを防止に役立ちます。
でも、もし、「煮崩れしたぐらいの方が好み」というのであれば、軽い素材の落し蓋を利用すると、程よく煮崩れしてくれます。
③味の安定
落し蓋をすることによって、味のムラを防ぎます。
「鍋の下の方ばかり味が沁みてて、上の方は沁みていない」などといった現象が起きず、鍋全体の材料に味が回り、安定した仕上がりになります。
落し蓋の代用品はこの6つがおすすめ!
落し蓋として専用のものも売られていますが、何もわざわざ買わなくても大丈夫。
意外と身近なもので代用できます。
中には、「こんなものでも落し蓋になるの?」というモノも…是非挑戦してみてください。
【落し蓋の代用品①】アルミホイル
落し蓋の代替品として、一般的によく使われているのがアルミホイルです。
鍋肌に付いてもくっつかないですし、溶けもしないので、落し蓋の代替品として便利なアイテムの一つとなっています。
煮物とかを作る時
落し蓋のようにアルミホイルをちょっとくしゃくしゃにして入れます
この上から蓋をして煮込めば煮えるのも早くなります
そしてアルミをとると、アクがとれます pic.twitter.com/3LUYUDvnL2— ぺーた丸 (@p___et) 2019年1月19日
アルミホイルを代替品として使うときは、大きさを鍋のサイズに合わせてカットしましょう。
ハサミなどでカットして合わせてもいいのですが、アルミホイルは手で簡単にクシュクシュッと丸めて成形することができます。
【用意するもの】
✔ アルミホイル
✔ 菜箸やフォーク
作り方
- アルミホイルの大きさを鍋のサイズ合わせたら、そこから一旦、そのアルミホイルをクシュクシュッとボール状に丸めます。
※強い力ではなく、弱い力で丸めましょう - 丸めたら、今度はそのアルミホイルが破れないように気を付けながら、元の大きさに戻します。
※アルミホイルにシワを付けるために丸めました - シワが付いたら、次は菜箸やフォークでアルミホイルに数か所穴を開けて、落し蓋の完成です。
シワは、出てきた灰汁を絡めとるため。菜箸等で作った穴は、煮込んでいる最中にアルミホイルがズレないためのものです。
【落し蓋の代用品②】普通の蓋
普通の鍋蓋でも、一回り小さく、鍋の中に入るサイズのものがあれば落し蓋として代用できます。
ただ、あまり小さすぎると落し蓋の役目をしませんし、あまりにもギリギリ過ぎる大きさの蓋だと、煮汁が中であふれかえってしまいます。
そうなると、結果的にうまく煮えなくなってしまう可能性がありますので、気を付けましょう。
【落し蓋の代用品③】お皿
普通のお皿を落し蓋の代わりとして使います。
使うお皿は、煮込んでいる鍋よりも一回り小さいものを選びましょう。
あと、大きさとともにお皿の重さにも注意してください。
あまり重いものを使うと、お皿の重さで食材が潰れてしまう可能性があります。
お皿を使うときは、適度な大きさ・重さのものを選ぶようにしましょう。
煮込み料理が楽しい季節になりましたね!!!!╰(º∀º)╯
手羽元と大根人参しいたけを煮込み中…楽しみ楽しみ!皿は落し蓋代わりです、ちょうどいい重しにもなってずれない… pic.twitter.com/f2LQdPETKS— 🐚 (@Das_tiefe_Meer) 2017年10月10日
お皿の場合、持ち手がついていないため、そのまま手で触れると熱がダイレクトに伝わってきます。鍋から落し蓋としているお皿を取り出すときは、火傷に十分気を付けて取り出すようにしましょう。
【落し蓋の代用品④】クッキングシート
お菓子などを焼くときに使うクッキングシートを代替品に使います。
お菓子だけでなく魚を焼くときにも使える便利なアイテムなので、常備しているお宅も多いのではないでしょうか?
表面がツルツルしていてくっつかないので、うまい具合に落とし蓋の代わりとなってくれます。
筑前煮作りつつ、木の落し蓋買うべきか否か悩むものの結局鍋サイズ大小様々なのでクッキングシートが万能だという結論に至る pic.twitter.com/ZGPKjcpfMB
— ふかひれ (@hukahuka_nikomi) 2018年12月5日
使い方は、アルミホイル同様にハサミなどで鍋の大きさにカットし、穴を開けて使います。クッキングシートの場合は、シワが作れないのでそのまま使いましょう。
【落し蓋の代用品⑤】キッチンペーパー
アルミホイルのようにシワなどつけずとも、キッチンペーパーはそのままで余計な灰汁や脂などを吸ってくれるのでとっても便利です。
今夜はブリの煮付け
キッチンペーパーで落し蓋 pic.twitter.com/gAGQvbgzAg— Fractura Optimista (@ala_optimista) 2019年1月20日
食材にもぴったりくっついてくれるので、食材に味が回りやすいという利点があります。
ただ、キッチンペーパーには様々な素材があり、その素材によっては破れやすいなどの危険性があるので注意しましょう。
【落し蓋の代用品⑥】キャベツ
「キャベツを落し蓋代わりにする」なんて斬新な方法もあります。
食べないような外側の青い部分でもいいですし、食べられる部分を選んでもどちらでも大丈夫。なるべく大きな葉を選んで、2、3枚重ねて蓋にします。
トマトの煮込み。落し蓋はキャベツ。 pic.twitter.com/4s8OlPwTsj
— たわし (@_imindream) 2017年11月12日
アルミホイルで代用するときの注意点
よく使われているものとして挙げた「アルミホイル」についての注意事項です。
安全と思しきアルミホイルではありますが、実は条件によっては「溶ける」可能性を持っています。
アルミホイルが溶ける条件
落し蓋として代用できないもの
燃えてしまったり、溶けてしまったり…落し蓋の代替品としては向かないものもあります。
①サランラップ
一見、食材にぴったりくっつきしっかり覆ってくれるので、落し蓋として使えるように見えますが、サランラップは、鍋肌にくっ付くと溶けてしまいますし、燃えてしまう可能性もあります。
基本的に、サランラップは冷凍・冷蔵用。加熱として電子レンジで使えますが、直火で温めるものには向きません。
②ティッシュ
キッチンペーパーが落し蓋として使えるのならティッシュだって…と思うのは間違いです。
ティッシュはキッチンペーパーほど耐水性がありませんので、少量の水分は吸ってくれるものの、多量の水分(煮汁)には対応できません。そして、強度もありませんので、最終にボロボロになってしまいます。
まとめ
まとめ
✔ 落し蓋には、「時短・節約」「煮崩れ防止」「味の安定」などといった役割がある。
✔ 落し蓋の代替品には以下のようなものがある。
【アルミホイル・普通の蓋・お皿・クッキングシート・キッチンペーパー・キャベツ】
✔ アルミホイルは、塩分や酸によって溶けたり変色したりする可能性がある。
✔ 落とし蓋の代用品として、サランラップとティッシュペーパーは性質的に向かない。