着物の着付けに便利なコーリンベルト(着物ベルト)。
あると着崩れしにくく、動いても苦しくないので助かりますよね。
しかし便利な一方、「急遽必要になったけど、なかなか売っているお店が見つからない」とお困りの声も多く見受けられます。
着物ベルトは絶対必要?代わりになるものはある?
今回は、そんな疑問にお答えするため『浴衣のコーリンベルトの必要性と代用品』についてご紹介していきます。
お困りの際はぜひ参考にしてみてください。
目次
コーリンベルト(着物ベルト)は絶対必要?なくても大丈夫?
コーリンベルトとは、コーリン社が製造・販売している両端にクリップの付いたゴムで、着物の衿元を固定するのに使われる道具になります。
他社が販売している同様の商品は「着物ベルト」と呼ばれています。
コーリンベルトが普及する以前はみんな胸紐を使っていましたが、以下の理由によりどんどん広まり、一般的に使われるようになりました。
コーリンベルトの特徴
- 圧迫感がなく体が楽
- 動いても衿が開かず着崩れしない
- 重ね衿(伊達襟)が崩れにくい
- 広衿の着物の場合、幅が安定する
あまり着物を着慣れていない方には特にオススメのアイテムです。
このコーリンベルト自体が胸紐の代用品のようなものですので、絶対に必要というわけではありませんが、必ず代わりになるものを使用する必要があります。
それでは、その代わりになるものを具体的に見ていきましょう。
コーリンベルトの代用品はこの5つがおすすめ!
【コーリンベルトの代用品①】腰紐
腰部分を縛るのに使う腰紐ですが、その腰紐がもう一本あれば、コーリンベルトの代用品になります。
【用意するもの】
✔ 腰紐
代用する方法
- 腰紐で腰を縛り、おはしょりを作った後衿を整えます。
- 背中に変なシワが寄っていないか、脇が開いていないか確認しながら、アンダーバストの位置で縛ります。このとき結び目は鳩尾の前にくるようにします。
- 余った紐の端を、巻いた紐に巻き込むようにして収納します。
【コーリンベルトの代用品②】ストッキング
ストッキングもコーリンベルトの代用品として使用することができます。
抵抗がある方もいるかもしれませんがら伊達締めや帯に隠れる位置に巻きますので、外から見えることはありません。
伸縮性に優れているため圧迫感が少なく、着物で食事をする際も安心です。
【用意するもの】
✔ ストッキング
代用する方法
- ストッキングを股下の位置で切り取り、脚部分のみにします。
- 腰紐同様、胸の下で縛ります。
同時に二本作れるのと、伝染したストッキングの再利用もOKですので、コストパフォーマンスは最高です。
一本で足りない場合は、二本を繋げて使うこともできます。その時は結び目をしっかり固く結んでくださいね。
【コーリンベルトの代用品③】包帯
包帯もコーリンベルトの代用品として使うことができます。
代用法は簡単で「胸下にぐるぐると巻いて、ほどよい長さで切り、結ぶだけ」です。
伸縮性があり、圧迫感が少なくてつけ心地は良いですが、結びにくいのが難点です。
使い方は腰紐同様ですが、2重、3重に巻いた方が滑りにくく結びやすいのでオススメです。
使ったあとはもちろん、本来の用途に再利用できますのでこちらも経済的です。
【コーリンベルトの代用品④】フリーベルト
本や雑貨を束ねるのに使うフリーベルトもコーリンベルトの代用品として使用可能です。
腰紐同様に胸下に巻き、鳩尾の下でマジックテープで留めます。
結ぶ必要がなく、帯の下でゴロゴロしません。また、使用後は本来の用途に再利用できます。
ただし、長さ調整ができませんので、購入する際は胸下に巻ける長さかどうか確認しましょう。
【コーリンベルトの代用品⑤】手拭い
手拭いもコーリンベルトの代用品として使用することができます。
ただしそのままでは短いので、縦半分に切って繋いで使います。
【用意するもの】
✔ 手拭い
代用する方法
- 手拭いを縦半分に切ります。
- 切った手拭いの端と端を縫い合わせて、長い紐状にします。
- 腰紐同様胸下に巻きます。
できればミシンで縫うのが一番良いですが、難しい場合は手縫いでも可能です。ただし力になるようしっかりと縫い付けておきましょう。
100均にあるもので作れる!着物ベルトの作り方
「紐で縛るのもいいけど、やっぱりクリップ型が手軽でいい!」という方には、100均にあるもので作るという方法もあります。
どちらもクリップにゴムを通して作りますが、ゴムの長さを予め測っておかないと短すぎて使えない、長すぎて余ってしまうなど失敗の原因となります。
脇下の位置で測った胸の幅を目安として用意しましょう。
①帽子クリップ+平ゴム
帽子が飛んでいかないよう留めておく帽子クリップを使って着物ベルトの代用品を作ることができます。
【用意するもの】
✔ 帽子クリップ
✔ 平ゴム
✔ ハサミ
✔ 針と糸
手順
- 帽子クリップに予めついている紐をハサミで切り落とします。
- クリップ2つに平ゴムを通し、輪になるように端を針と糸で縫います。
- ゴムの両端にクリップがくるよう位置を調整して完成です。
②サスペンダー+ゴム
サスペンダーの金具とゴムを組み合わせても着物ベルトの代用品を作ることができます。
【用意するもの】
✔ サスペンダー
✔ 平ゴム
✔ ハサミ
✔ 針と糸
手順
- サスペンダーに予めついている紐をハサミで切り落とします。
- クリップ2つに平ゴムを通し、輪になるように端を針と糸で縫います。
- ゴムの両端にクリップがくるよう位置を調整して完成です。
帽子クリップやサスペンダーのクリップが金属製の場合、着物を傷めるおそれがあります。手持ちの布に挟んで試してみるなどしてから使用してください。
こんなときはあった方がいい、コーリンベルト(着物ベルト)のすすめ
なくても大丈夫、と上記でご説明しましたが、下記のケースにおいてはコーリンベルト(着物ベルト)はあった方が便利です。
- 着付けに慣れていない方が自分で着る場合
- おはしょりが長く、始末が大変な場合
- 長時間着崩れを直しに行けない場面で着る場合
- 着物を着たまま動き回る場合
- 伊達衿(重ね衿)がある場合
- 着物の生地が滑る場合
もしこういった機会がありそうでしたら、予め通販などで購入しておくと良いかもしれません。
安いものだと400円くらいからありますので、ぜひ探してみてくださいね。
まとめ
まとめ
✔ コーリンベルトは着物の衿元の着崩れを防ぐためのアイテムである。
✔ コーリンベルトがなくても代用品があれば着物を着ることができる。
✔ コーリングベルトの代用品はこの5つがおすすめ。
【腰紐・ストッキング・包帯・フリーベルト・手ぬぐい】
✔ 腰紐やストッキング、包帯で胸下を縛ることでコーリンベルトの代用品となる。
✔ 100均の帽子ベルトやサスペンダーと平ゴムで代用品を作ることもできる。